(1)アービトラージ型(裁定取引)
・異なった資産の間に、一時的に発生する 「価格の(歪み)ゆがみ」に着目した取引。
密接に関係する資産の間の「価格に歪み」が発生した時点で、
(割安な資産を購入)と同時に、(割高な資産を売却)。
その後、資産間の価格関係が正常化した時点で、
(割安であった資産)を売却、(割高であった資産を購入)、
反対売買の後、資産の清算を行い「差益を獲得」。
アービトラージ型取引には、
@『債券および金利系の・金融商品間』
A同じ会社が発行する、『株式と転換社債(CB)』の間、
B『同業他社間の個別株式』に発生する)価格の歪みに着目。
このことから、アービトラージ型取引は、
『限定的なリスク範囲内で確実な収益をもたらすことのできる投資戦略』と見られているが、
(類似の戦略を採るファンドの量が増加した場合)、
価格の歪みが発生する『確率の低下』により『収益機会が低下』、
また、(マーケット混乱時)には
『金融取引コストが増大』により『損失発生の危険』を内包
(2)ディレクショナル型(方向性)
市場の動きの「方向性」に着目、価格変動リスクを積極的に取る投資戦略。
このディレクショナル型取引の中で、株式ロング・ショート型取引は、
個別銘柄に関るビジネス環境の分析に基づいて、
(△)値上がりが予想される銘柄をロング(買い)、
(▼)値下がりが予想される銘柄はショート(売り)、
ロングとショートのどちらのポジションからも収益獲得を狙う取引。
このことから、株価が予想通りの動きをした場合、
大きな収益を上げることがでるが、
逆に株価が予想と逆に動いた場合、
大きな損失を出す危険性の高い投資戦略。
更に、ディレクショナル型取引には、
@『エマージング型取引』、新興国の成長に着目して、
新興市場株式のロング・ポジションを保有
A『ショート・バイアス型取引』 株価下落が予想される銘柄をショート、
B『グローバル・マクロ型取引』 世界の政治経済動向を分析し
株式、債券、為替、商品など多岐に亘り投資、
C『マネージド・フューチャーズ型取引』 各国の、株価指数、金利、商品などの
先物市場を中心にテクニカル売買取引。
(3)イベント・ドリブン型()
金融市場に大きなインパクトのある出来事が起きた時点で発生する、
特異な資産価格形成に着目した取引。
合併、買収、事業再編、破産などの特殊な状況の中では、
ある資産が本質的な資産価格と乖離した価格で取引される場合あり。
そこで、将来的に本質的な資産価格に収斂する前に、その資産を特異な価格で取引を行い、
将来的に本質的な資産価格に収斂した後に、資産を清算し収益を得る投資戦略。
この取引の中で、『ディ・ストレスト証券投資戦略』は、
割安な価格で売却される傾向が強い、破綻状態の企業が発行する株式や債券などに投資を行う戦略。
『リスク・アービトラージ戦略』は、
企業の合併、買収などのイベントが起こる場合に発生する、
実際のオファー価格と市場価格との価格差を狙って収益を獲得する取引戦略。
この場合、流動性が乏しい証券を取り扱うこととなるため、
ファンド資金の流出を防止する必要があるために、解約禁止期間を長期的に設定する場合あり。
(4)マルチ・ストラテジー型
上記の複数の投資戦略を組み込む投資戦略。
1990年代初頭、ジョージ・ソロス率いる(クオンタム・ファンド)に象徴される、
『グローバル・マクロ戦略』を採用するヘッジファンドが、金額ベースで (約7割)占拠、
1990年代末期には、グローバル・マクロ戦略が、 (約3割強)まで減少したのに対し、
株式ロング・ショート戦略が、 (約5割弱)にまで増加。
2005年には、株式ロング・ショート戦略が (約4割強)と減少する一方、
イベント・ドリブン型が (約2割)まで増加と、時代によりヘッジファンド戦略も変遷。
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